電影会 名古屋工業大学電気系同窓会

でんえい会誌   第 6 号

目次

ページの先頭へ ↑

不可解な京都会議(COP3)

電影会会長   犬飼 英吉 (E,昭和 28 年卒)

1997年12月に,我が国の主催により百数十カ国が集まり,地球温暖化防止京都会議 が開かれ,難航の末,2008~2012年間について,締約国全体でCO2排出量を1990年比 で5%の削減(各国の削減率は日本6%,米国7%,EU8%)をする議定書を採択した.

今回の京都会議で,CO2対策の本命である原子力発電が議題に取り上げられなかっ たこと,またマスコミがそれについて一言も追求しなかったことは誠に不可解なこと である.現実にはこのまま行くと,今後増え続けるエネルギー需要により,我が国の 2010年のCO2排出量は90年と比べて20%の増加が見込まれることを考えると,日本が 約束した6%の削減率は,2010年の26%の削減率に相当することになり,如何に大変 な削減率かが分かる.(図1参照)具体的なCO2削減の方法に関しては,議題に上がら なかった日本政府の当初の提案(5%削減案)に,「今こそ,エネルギーの供給面と 需要面(省エネルギー)でこれまでにない思い切った対策が求められるとして,エネ ルギー供給面では,CO2を発生しない原子力発電を国民の理解と安全性の確保を前提 として今から約20基増やし,同じくCO2を発生しない太陽光発電等の新エネルギーを 現状の約3倍増やす必要がある.」と書かれている.しかし,今回決まった6%の削 減率を達成するには, さらに追加した対策が必要である.具体的に数字を挙げると,日本政府が省エネルギ ー政策を強力に進めても,2010年には,原子力発電を約6600~7000万kwと現状より約 1.5~1.6倍の規模にしなければ,京都会議での国際的約束はもちろん,自国のエネル ギー供給さえも困難となるのが現状だ.

図 1: エネルギー消費とそれに伴うCO2排出量の実績

図 1: エネルギー消費とそれに伴うCO2排出量の実績

京都会議は,エネルギー自給率約20%(石油の自給率0.3%)の無資源国日本が, 今後地球環境の破壊を最小限に生活の質の向上をはかるためには,いたずらに原子力 発電に神経質になることなく,積極的に利用して行くべきである事を国民に理解して もらうまたとない機会であったのに残念でならない.

現在考えられている地球温暖化対策は,次の通りである.

  1. 省エネルギー(最大限の省エネ対策を進めても,2010年のエネルギー消費量の 12%程度しか抑制できない見通しである)
  2. 再生可能な自然エネルギー(新エネルギー)の利用
  3. 安全確保を前提とした原子力発電

第1次石油危機直後,通産省は新・省エネルギーの技術開発に関する国家プロジェ クトをスタートさせ特殊法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構」(NEDO)を設立 し,1992年までに合計約6,000億円を投入し,国,及び民間の力を結集して研究開発 を行った.その結果,再生可能な太陽,風力等の自然エネルギーは何れも希薄,間欠 なエネルギーであり,量的にもコストの面でも制約があることが分かった.政府の「 長期エネルギー需給見通し」でも,国が補助金を出す等の新エネルギー導入促進のた めの最大限の努力をしても,2010年の1次エネルギー全体の約3%としている.つま り,新エネルギーに過大な期待をかけても無理と言うことである.

原子力発電のメリットは次の通りである.

  1. 二酸化炭素,硫黄酸化物(SOx),窒素化合物(NOx)を出さない. (ちなみに,100万KWの石炭火力を1年間運転すると,CO2600万トン,SOX12万トン, NOX2.5万トン,塵埃30万トンを排出する)
  2. 既に再処理して,リサイクルする技術・システムが確立している.
  3. 使用済み燃料は,元々危険な放射線物質を含むので全量回収し, 97%再利用出来る.

原子力発電のデメリットは放射性廃棄物を出すことだが,安全性に充分注意して対 応すれば,その発生量はごく僅かであり(100万KWの原子力を1年間運転すると,放 射性廃棄物が0.9トン発生するが,日本人1人1日当たりに換算すると僅か95g.生活 ・産業廃棄物の1/37000),優れたエネルギーシステムと言える.化石燃料の枯渇, 地球環境問題,及び日本のエネルギー問題を考えるとき原子力発電を抜きにしては考 えられない.そのメリット,デメリットを冷静に評価する必要がある.この際,誤っ た情報から誤解されている原子力発電を国民に正しく理解してもらうようもっとPRす べきだと思う.

ページの先頭へ ↑

独立行政法人と国立大学

電気情報工学科 教授   梅野 正義 (E,昭和 35 年卒)

行政改革は,中曽根内閣による「臨時行政改革推進審議会」(昭和58年)以降遅々 として進まなかった行財政改革問題が,橋本内閣による「中央省庁再編統括計画」, そして現小渕内閣になって「中央省庁等改革推進本部」が設置され,平成10年9月に はたちまちの内に「中央省庁等改革基本法」が成立した.国家公務員削減は,橋本内 閣の10年間に10%から20%に拡大され,各種法律の立案・計画の策定に関し,上記推 進本部事務局案がすでに提出され,平成13年から実施に向け,急ピッチで作業が進ん でいる.行政改革の一環として教育改革もとりあげ,その中に大学改革問題が大きな 課題としてなっている.

行政組織の減量・効率化の目玉として「独立行政法人制度の創設」が盛り込まれ, まず,工業技術院傘下の全研究機関が法人化の対象とされた.(2001年1月より実施 予定)

昨年12月17日の行革推進本部顧問会議において,推進本部副本部長(太田総務庁長 官)と有馬文部大臣との協議で,「国立大学の法人はその是非を含めて5年(2003年 )以内に結論を出す」ことが了承され,国立大学の法人化は一応現在は ペンディングだが,各大学は早急に具体的対応を進めなければならなくなった.最終 的には,いかなる設置形態になろうとも,国立大学改革は必然になってくるであろう.

独立行政法人制度の基本は「事前関与・統制を極力排し,事後チェックへ重点の移 行を図るため,所管大臣の監督,関与を制限するとともに,財政民主主義の観点等か ら国の関与も必要最小限のものにする」となっている.

財務・会計で国の予算上の措置としては,「独立行政法人は,一般的には独立採算 制を前提とするものではなく,法人への移行後は,国の予算において所要の財源措置 を行うものとされ,移行後の予算措置に当たっては,移行前に必要とされた公費投入 額を十分に踏まえ,事務・事業が確実に実施されるように十分に配慮するものである 」となっているので,一応財政上の保証はされるが,現状(大学・大学院の制度・設 備や,教官の欠員が多い場合でもその実員)をベースにして算定されるので,移行時 点で教官欠員もない充実した高度な状態の大学であることが必要である.その点,学 科・大学として十分注意して対処しなければならない.

国立大学協会の考え方は,「初めに法人ありき」ではなく,「大学改革の自らの実 行(大学審議会答申「21世紀の大学像と今後の改革方策―競争的環境の中で個性が輝 く大学―」をまず行い,その結果を待って設置形態を検討すべきである」としている.

そのKey Wordは,個性化,多様化,弾力化そして自立性である.

何れにしても,今後3~4年の間に大学のあるべき姿や,自らの選択を大学関係者ば かりでなく,社会の意見も汲み入れて早急に詰めていかなければならない.

21世紀は,流動的で複雑化した不透明な時代,グローバルな協調・共生と競争力の 強化が求められる時代,少子高齢化と産業構造や雇用形態の大きな変化や,生涯教育 需要の増大の時代,そして豊かな未来を拓く学術研究の進展の時代,等「知」の再構 築等が求められる時代であるが,我が電気情報工学科,知能情報システム学科はじめ ,名工大にとっては,社会の大きな変化の中にあっても「高い志」と「意欲」そして 「体(実)力」を持って事に処していくことが重要であると思われる.

社会や産業界は,電気・電子・情報・通信の一層の発展を期待しているが,電影会 諸氏の益々のご活躍と名工大へのご支援を宜しくお願いいたします.

ページの先頭へ ↑

ベンチャービジネスラボラトリーの紹介

ベンチャービジネスラボラトリー長   松井 信行 (E,昭和 41 年卒)

1. はじめに

ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー(以下VBL)は,新産業創出のための研究シ ーズの発掘とそれにふさわしい人材養成を目的に設置されたもので,名工大には平成 8年度政府補正予算で設置され,平成10年2月末に研究施設が竣工,7月に竣工記 念式典を行った.現在,27の国立大学に設置されている.

2. 施設の概要

研究施設は,本学御器所キャンパス内の東門横に鉄骨3階建,延べ床面積1,500m2 の単独研究棟として竣工し,各フロアーには6~7の研究室・実験室が配置され,ま た,リフレッシュコーナーが,大学院生を含む研究者の交流,情報交換の場として各 フロアーに設けられている.

1階には,レーザーイオン質量分析装置,超微細放電加工装置,人工環境制御室な どの大型設備が設置され,2,3階には実験結果の評価・解析装置を中心とした実験 室,およびコンピュータにより各種シミュレーションを行う研究室が配されている. 主要設備を表1に示す.

表 1: 名工大VBLに整備された装置
超精密素材構造・特性解析システム
  • レーザーイオン質量分析装置
  • フォトン現象測定装置
  • 強力自動 X 線回折装置
  • 分子設計解析装置
超微細加工システム
  • 超微細放電加工装置
  • 超微細加工シミュレーション装置
感性・視覚環境評価システム
  • 人工環境条件制御室
  • 人体型感覚マネキン
  • 高速・微細映像解析装置
高性能集積回路開発システム
  • 集積回路設計工程シミュレーション装置
  • 集積回路製造工程シミュレーション装置
  • 集積回路特性評価装置

3. 組織と運営

図 1: 名工大 VBL の組織と研究体制

図 1: 名工大 VBL の組織と研究体制

名工大VBLの研究組織および研究体制を図1に示す.メインテーマは“感性工学手 法を用いたインテリジェントセンサーの開発研究”であり,各専攻の教官,学生が参 加して30件のテーマが走っている.これとは別に学内外から広く公募した公募型研 究プロジェクトが35件あり,学内教官や企業からの研究者が協力して担当している.

VBLの運営はVBL長及び学内教官で組織される運営委員会と学外者及び運営委員会の メンバーを構成員とする連携協議会によって行われる.連携 協議会の学外メンバーは行政側や各種研究財団法人等11機関からご参加いただいて おり,主に公募研究テーマ策定や研究成果展開の支援を行う組織として位置づけられ ,名工大VBLが目指す“産学官の連携”,“研究活動の公開”を支援する.

4. 最後に

大学で従来行われていた研究,教育活動をBasic Research & Education と捉える ならば,VBLや既設の共同研究センタでの教育,研究活動はExtended Research & Edu cation と捉えることができよう.大学と企業の共同研究に対する社会的ニーズの高 まりの中で,VBLと既設の共同研究センタが,名工大の新しい社会に開かれた研究活 動の場として発展していけるよう,卒業生諸氏の絶大なる支援をお願いしたい.

ページの先頭へ ↑

職場紹介

柴田 伝幸 (Es,昭和 59 年卒)

はじめに

私の勤務する株式会社豊田中央研究所は,豊田左吉翁の言葉である「研究と想像に 心を致し,常に時流に先んずべし」を精神として,トヨタグループ各社の出資で1960 (昭和35年)に設立されました.近年では自動車産業分野に限らず,様々な技術分野で 研究開発に取り組んでおります.当社の概要については,すでに名古屋工業会機関誌 「ごきそ」においてご紹介がありましたので,本稿では私の所属する情報通信研究室 の業務概要について述べたいと思います.

業務概要

高度道路交通システム(Intelligent Transportation System: ITS)という言葉を最 近見聞きすることが多くなりました.ITSは情報通信技術を応用することにより,現 在の自動車交通の抱える様々な問題点の解決を目指すものです.ITSの実現により以 下の自動車交通環境の改善ができると考えられています.

当研究室では,ITS実現のために要素技術の開発を行っています.

次に,最近の研究開発例をご紹介したいと思います.

図 1: 車載衛星放送受信装置

図 1: 車載衛星放送受信装置

図 2: 交通流シミュレータ

図 2: 交通流シミュレータ

車載衛星放送受信装置(図1)
車内において衛星放送(BS)を安定して受信するため に,走行方向に関わらず常に衛星からの電波を捕捉することができる追尾式の高感度 な平面アンテナシステムです.
交通流シミュレータ(図2)
道路網,信号制御,およびビーコンなどを用いた交通 情報の提供による,道路混雑状況(所要時間や渋滞長)の変化が予測できるソフトウェ アです.1998年冬季長野オリンピックの会場周辺の交通量予測にも利用されました.

このほかにも,自動車に対し大容量のマルチメディア情報を伝送するための路車間 超高速ディジタル無線通信システム,車間距離や路上の障害物を検出するためのミリ 波応用システム,などの研究開発を進めています.

おわりに

ITSに関連する技術は非常に広範囲にわたっており,当研究室においてもヒューマ ンインターフェイスや電子デバイス関連部署と連携して研究開発を進めています.最 新の研究成果など詳しくは当社のホームページ (http://www.tytlabs.co.jp) をご覧下さい.

ページの先頭へ ↑

総会報告 (案)

平成 10 年度事業報告

1.会合
電影会総会
平成 10. 6. 5,名工大 2 号館
学内幹事会及び会誌編集委員会
平成 11. 1.29
幹事会
平成 11. 2. 4
クラス幹事会
平成 11. 3.11,名古屋工業会舘
2.事業
学生向け講演会 第 1 回
平成 10.10.28
京都大学大学院 情報工学研究科   吉田 進
「最近の情報通信技術の動向」
学生向け講演会 第 2 回
平成 10.12.16
愛知県立大学 情報システム学科   小栗 宏次 (E62M)
「2005年を目指した新しい情報テクノロジ」
新入生向け電影会案内
平成 10. 4. 8
電影会会誌発行 (第 5 号)
平成 10. 4
卒業祝賀会
平成 11. 3.24

平成 11 年度事業計画 (案)

1.会合
電影会総会
学内幹事会及び会誌編集委員会
幹事会
クラス幹事会
その他
2.事業
新入生向け電影会案内
学生向け講演会
電影会会誌発行
卒業祝賀会
その他

平成 11 年度役員 (新)

名誉会長
  • 井上 丈太郎 (昭和 13 年卒,電気工学科)
  • 石川 太郎 (昭和 16 年卒,電気工学科)
会長
  • 犬飼 英吉 (昭和 28 年卒,電気工学科)
副会長
  • 久保 稔 (昭和 16 年卒,電気工学科)
  • 本間 吉夫 (昭和 18 年卒,電気工学科)
  • 神谷 昌宏 (昭和 36 年卒,電気工学科)
  • 中村 光一 (昭和 41 年卒,電気工学科)
理事
  • 山中 清 (昭和 52 年卒,情報工学科)
  • 北村 正 (昭和 48 年卒,電子工学科)
監査
  • 熊崎 憲次 (昭和 23 年卒,電気工学科)
庶務幹事
  • 浅野 勝宏 (昭和 53 年卒,電気工学科)
  • 曽我 哲夫 (昭和 57 年卒,電気工学科)
会計幹事
  • 酒井 公孝 (昭和 54 年卒,情報工学科)
  • 徳田 恵一 (昭和 59 年卒,電気情報工学科 (電気・電子))
庶務幹補
  • 石川 康博 (平成 10 年卒,電気工学科,博士課程)
会計幹補
  • 中西 貴裕 (平成 5 年卒,電気情報工学科 (情報・通信))

ページの先頭へ ↑

外国人研究員の名工大の印象

極微構造デバイス研究センター   Kalaga Murali Krishna

I, Kalaga Murali Krishna, came from Hyderabad, Andhra Pradesh, a southern part of India. I received Ph.D. in Chemical Sciences from Indian Institute of Technology Bombay, one of the premier institutes of India.

I came to Japan as a post doctoral researcher in October 1995, and joined the Research Center for Micro-structure Devices, Nagoya Institute of Technology (N.I.T.), Nagoya. I am working in the research field of photovoltaic solar cells using stable and low cost photofunctional materials. That was my first abroad visit in my career. At first sight, I did not find much difference between my country and Japan, on surface,except its cleanliness. However, I was very much touched by this technologically well developed country, Japan, soon after a couple of days, in many aspects.

The life, both research and social, in N.I.T. is very cool and comfortable.The group, where I am currently working, is very cooperative though within the limits. Language could beone of the barrier for coherent interaction in all respects, however, by picking up the japanese language through guiding students, I could try to overcome this problem at least to some extent.

I found that the people of Japan in particular and the society in general are very friendly and cooperative. Japan is a very safe country,especially for foreigners.

I welcome the people of Japan to visit our India.

ページの先頭へ ↑

電気情報工学専攻学位取得者一覧

論文申請者 (授与日: 1998年 9月 2日)

森田 良文
フレキシブルマニピュレータの運動制御のロバスト化と環境への接近を考慮した力制御に関する研究
主査教授: 松井 信行
森本 佳宏
エピタキシャル成長によるSOI構造の形成及びTFTプロセスへの応用に 関する研究
主査教授: 梅野 正義
国林
分光エリプソメトリーによる半導体物性の研究
主査教授: 梅野 正義

論文申請者 (授与日: 1998年12月 2日)

出口 利憲
カオスニューラルネットワークにおけるサーチアクセスに関する研究
主査教授: 石井 直宏
茂吉 雅典
自律神経機能の工学的手法に基づく評価に関する研究
主査教授: 石井 直宏

論文申請者 (授与日: 1999年 3月24日)

浅野 孔一
陸上移動通信環境における受信信号特性の推定に関する研究
主査教授: 稲垣 直樹
加藤 正美
PHSによる高品質マルチメディア通信の研究
主査教授: 田坂 修二
森田 幸伯
関係データベースの拡張に関する研究
主査教授: 伊藤 英則
山田 雅之
3次元グラフィックスにおけるモデリング手法と画像生成処理の効率化 に関する研究
主査教授: 伊藤 英則

平成 10 年 3 月課程修了者 (授与日: 1998年 3月31日)

趙 廣元
III-V化合物の電気的及び光学的特性の解析と結晶成長
主査教授: 神保 孝志

平成 11 年 3 月課程修了者 (授与日: 1999年 3月24日)

青木 睦
配電用アクティブフィルタに関する研究
主査教授: 常 廣譲
安藤 豊
反応性スパッタによるIVa族窒化物薄膜の作製および物性評価
主査教授: 鈴木 雄
伊藤 暢浩
エージェントモデルとその記述処理系に関する研究
主査教授: 石井 直宏
伊藤 宏隆
ペトリネットのシーケンス制御システムへの応用に関する研究
主査教授: 常 廣譲
小坂 卓
リラクタンスモータの設計と制御に関する研究
主査教授: 松井 信行
中川 さより
耐故障計算技術における最適障害回復方策に関する研究
主査教授: 石井 直宏
林 靖彦
光・電子デバイス用ヘテロエピタキシャルGaNおよびGaAsの物性に関する研究
主査教授: 神保 孝志
水谷 良治
永久磁石式低速大トルクモータの開発研究
主査教授: 松井 信行
劉 志斌
キーワード及び内容に基づく情報検索技術に関する研究
主査教授: 石井 直宏
F. Kaladji
マルチメディア通信におけるメディア同期トラヒック制御方式の客観 及び主観評価
主査教授: 田坂 修二
Md M. Rahman
太陽エネルギー変換用酸化チタン半導体の研究
主査教授: 梅野 正義
V. Valery
離散制御系におけるアプリケーション用論理計算イベント駆動アルゴリズム
主査教授: 林 達也
山中 敬二
ニューラルネットワークによる手書き漢字認識に関する研究
主査教授: 岩田 彰
A. Fadzil
ニューラルネットワークによる手書き漢字認識とアクティブ ビジョンモデルに関する研究
主査教授: 岩田 彰

ページの先頭へ ↑

平成 10 年度文部省科学研究費補助金交付一覧

特定 A (2)

市村 正也
ナノメータLSI用離散的拡散シミュレーション技術の研究
石 井直宏
ニューラルネットワークの対称,非対称構造における認知, 記憶機構の計算論的研究

基盤 A (1)

中村 光一
電力線を覆う空間電荷の電遮蔽効果と人工誘電方式による検証

基盤 B (2)

梅野 正義
安価で環境にやさしいカーボン太陽電池に関する研究
稲垣 直樹
2D-DFTの1D-DFTへの等価変換理論を応用したアレーアンテ ナBFNの設計

基盤 C (2)

吉村 善一
K理論による多様体の分類
夏目 利一
ワイル量子化と擬微分作用素の指数定理
坂本 功
ウラン及びイッテルビウム化合物のドハース・ファンアルフェン効果
江川 孝志
シリコン基板上の窒化ガリウム青色面発光型レーザーに関する研究
田坂 修二
無線ネットワークにおけるメディア同期プロトコルセットの研究
岩田 彰
外来情報と内在概念が相互作用する神経回路網モデルに関する研究
佐藤 幸男
能動的な視点選択と物体把持動作の協調による形状モデルの学習に関する研究
石井 直宏
異種センサー情報を統合化するニューラルネットワークの構造と学習の計算論的研究
北村 正
マルチモーダル情報による個人識別ーより頑強なセキュリティシステムを目指してー
増井 寛二
電解析出法によるBi-Sb熱電半導体の作製と熱電特性の研究
水野 幸男
高分子がいしのフラッシオーバ機構の解明
荒井 英輔
ナノメータLSI用SOI基板中の不純物拡散モデリングの研究
岩波 保則
系列推定等化器を用いたピコセル用超高速マルチメディア無線データ通信方式の研究
林 達也
並列アルゴリズムのライブラリ化の研究
和田 幸一
光通信網のグラフ理論的モデル化と光通信に適したルーティングアルゴリズムの開発
新谷 虎松
分散型意志決定支援のためのエージェントに基づく合意形成アルゴリズムの構築
藤原 修
情報通信機器に電磁障害をもたらす静電気放電の発生電 磁界のレベル予測と障害低減策

奨励 A

足立 俊明
ケーラー磁場と複素多様体の構造
竹下 隆晴
センサレス突極形ブラシレスDCモータの零速度制御法
曽我 哲夫
凹凸面上に形成した半導体ヘテロ接合太陽電池に関する研究
臼田 毅
光ホモダイン及び光子計数受信機を利用した量子最適受信機 の実現に関する研究
平野 智
OTAを用いたアナログ信号処理用ICの開発
岩崎 誠
テーブル駆動系の非線形摩擦モデリングと適応オブザーバ による摩擦補償に関する研究
中野 浩嗣
画像処理問題を解く高速並列アルゴリズムの研究
李 鼎超
並列プロセッサにおけるプログラムの最適化に関する研究
山内 康一郎
追加学習を行なう神経回路モデルによる事例ベース推論 システムの構築
在田 謙一郎
有限量子系の動力学と古典分岐・カオス
徳田 恵一
マルチモーダル音声認識・合成による音声インターフェースの構築
犬塚 信博
問題環境の制御による効果的進化アルゴリズム

大学間協力研究

伊藤 英則
人工知能システムにおけるマルチメディア情報の超並 列処理の研究

特別研究員

中川 さより (石井研)
信頼性解析による古文書コピーの回復処理の 最適方策に関する研究
宮島 千代美 (北村研)
自己組織化特徴マップを導入した新しい音声認識モデル
Sanubari, J. (徳田研)
t-分布仮定に基づくロバストスペクトル推定

ページの先頭へ ↑

学科近況

学科役職

新年度が始まり,電影会関連の学科の担当も以下のようになりました.

平成 11 年度 学科長
電気情報工学科
  • 鈴木 雄 教授
知能情報システム学科
  • 石井 直宏 教授
平成 11 年度 専攻主任
伊藤 英則 教授
平成 11 年度 就職担当
物性デバイス・電力制御
  • 荒井 英輔 教授
情報通信・計算機システム
  • 早原 悦朗 教授
知能情報システム学科
  • 石井 直宏 教授

センター長

極微構造デバイス研究センター長
  • 梅野 正義 教授
共同研センター長
  • 松井 信行 教授
ベンチャービジネスラボラトリー長
  • 松井 信行 教授
情報処理教育センター長
  • 林 達也 教授

平成 10 年度 退官教職員

電気情報工学科
  • 常 廣譲 教授 (定年退官)
  • 服部 眞澄 教授 (定年退官)

平成 10 年度 転出教職員

電気情報工学科
  • 花市 敬正 助手 (民間会社への転出)
情報処理教育センター
  • 李 鼎超 助手 (民間会社への転出)

永年お世話になりました.

平成 10 年度新任教職員

電気情報工学科 (平成 11. 4. 1)
  • 阿部 功二 助手
電気情報工学科 (平成 11. 4.16)
  • 伊藤 暢浩 助手
都市循環システム工学専攻 (平成 11. 4. 1)
  • 林 靖彦 助手

ページの先頭へ ↑

叙勲者一覧

次の方が叙勲の栄誉に浴されました.

故 岩住 哲朗(元 副学長,元 電気情報工学科 教授,元 名誉教授)
正四位,勲三等旭日中綬賞

ページの先頭へ ↑

訃報

ここに謹んで哀悼の意を表します.

ページの先頭へ ↑

入試・就職状況

昨年度の入試状況と就職状況は以下の通りです.

平成 11 年度入学者選抜状況

電気情報工学科 (一部)
 前期日程後期日程
 推薦一般一般
募集人員 40100 30
志願者数192323205
受験者数192292103
合格者数 40103 31
知能情報システム学科 (一部)
 前期日程後期日程
募集人員 45 15
志願者数165101
受験者数157 47
合格者数 46 18
電気情報工学科 (二部)
 推薦一般
 高卒社会人前期後期
募集人員 15若干名 35 10
志願者数 10 12112 67
受験者数 10 12102 29
合格者数 9 11 38 10
第一部私費外国人留学生特別選抜
 電気情報知能情報
募集人員若干名若干名
志願者数 3 4
受験者数 3 4
合格者数 2 1
編入学 (3 年)
 電気情報知能情報
 一部二部一部
  一般社会人 
募集人員若干名若干名若干名若干名
志願者数 60 1 9 17
受験者数 59 1 8 16
合格者数 22 1 4 5
大学院・電気情報工学専攻
 博士前期博士後期
募集人員 58 6
志願者数170 14
受験者数163 14
合格者数124 14
平成 10 年度卒業者就職状況
 電気情報知能情報
 大学院一部二部大学院一部
卒業者 71218 53 22 60
進学者 3100 4 6 35
一般企業 68106 38 16 21
官公庁関係 - 2 - - 2
教員 - - 1 - -
未定者 - 6 7 - 2
その他 - 4 3 - -

ページの先頭へ ↑

電影会運営資金寄付者

以下の方々より寄付をいただきました.ご高配に厚く御礼申し上げます.

氏名卒業年度学科
清水 達英昭和 7電気工学科
清水 弘昭和 7電気工学科
三船 修昭和 7電気工学科
柳澤 祐雄昭和 7電気工学科
青木 紀郎昭和 10電気工学科
安藤 政夫昭和 10電気工学科
堤 顕三昭和 10電気工学科
伊藤 幸三昭和 12電気工学科
砂田 辰夫昭和 12電気工学科
匿名希望昭和 12電気工学科
井上 丈太郎昭和 13電気工学科
大原 栄昭和 13電気工学科
近藤 育温昭和 13電気工学科
中村 嘉平昭和 13電気工学科
花井 正巳昭和 13電気工学科
赤尾 廣重昭和 14電気工学科
菊地 秀樹昭和 14電気工学科
多田 良之昭和 14電気工学科
谷山 次弘昭和 14電気工学科
蛭川 達雄昭和 14電気工学科
野口 英男昭和 15電気工学科
石川 太郎昭和 16電気工学科
井上 順弘昭和 16電気工学科
梅村 六郎昭和 16電気工学科
加藤 文雄昭和 16電気工学科
上月 次良男昭和 16電気工学科
久保 稔昭和 16電気工学科
窪田 文雄昭和 16電気工学科
杉山 貞夫昭和 16電気工学科
竹内 芳郎昭和 16電気工学科
辻 良男昭和 16電気工学科
中村 智善昭和 16電気工学科
堀田 五郎昭和 16電気工学科
水野 宏行昭和 16電気工学科
横山 哲郎昭和 16電気工学科
石田 喬力昭和 17電気工学科
今村 弘昭和 17電気工学科
近藤 守信昭和 17電気工学科
服部 弘昭和 17電気工学科
桜井 尚昭和 18電気工学科
芝辻 輝夫昭和 18電気工学科
祖父江 晴秋昭和 18電気工学科
中村 正昭和 18電気工学科
大橋 英司昭和 19電気工学科
内藤 毅雄昭和 19電気工学科
三宅 正信昭和 19電気工学科
伊藤 博英昭和 20電気工学科
中野 彌喜雄昭和 20電気工学科
深谷 義勝昭和 20電気工学科
大野 徳衛昭和 21電気工学科
大泉 秀夫昭和 22電気工学科
小出 照明昭和 22電気工学科
佐藤 和夫昭和 22電気工学科
鈴木 行雄昭和 22電気工学科
玉田 博二昭和 22電気工学科
坂 昇昭和 22電気工学科
三木 忠夫昭和 22電気工学科
森 哲夫昭和 22電気工学科
浅野 和夫昭和 23電気工学科
荒井 允之昭和 23電気工学科
伊藤 敞夫昭和 23電気工学科
氏家 計之輔昭和 23電気工学科
大橋 光治昭和 23電気工学科
木元 鋭彦昭和 23電気工学科
熊崎 憲次昭和 23電気工学科
佐橋 輝男昭和 23電気工学科
鈴木 宏昭和 23電気工学科
竹内 節昭和 23電気工学科
田島 清良昭和 23電気工学科
辻 泰司昭和 23電気工学科
永井 秀夫昭和 23電気工学科
中村 順昭和 23電気工学科
日比 亘昭和 23電気工学科
水谷 末一昭和 23電気工学科
山田 豊昭昭和 23電気工学科
横関 実昭和 23電気工学科
吉田 昭二昭和 23電気工学科
分部 力昭和 23電気工学科
井上 昮昭和 24電気工学科
櫻木 俊男昭和 24電気工学科
芝 謹一昭和 24電気工学科
真弓 箭一昭和 24電気工学科
泉舘 昭則昭和 25電気工学科
加藤 裕昭和 25電気工学科
後藤 正昭和 25電気工学科
澤田 幸之輔昭和 25電気工学科
林 文雄昭和 25電気工学科
伊藤 春光昭和 26電気工学科
沖辻 寛昭和 26電気工学科
兼子 共明昭和 26電気工学科
阪口 貢昭和 26電気工学科
高木 博彦昭和 26電気工学科
中島 一雄昭和 26電気工学科
原 行一昭和 26電気工学科
犬飼 英吉昭和 28電気工学科
高橋 久男昭和 28電気工学科
山田 速水昭和 28電気工学科
志賀 拡昭和 29電気工学科
廣瀬 皓二昭和 29電気工学科
藤垣 節男昭和 29電気工学科
星野 忠美昭和 29電気工学科
石川 朝二昭和 30電気工学科
岩崎 晃昭和 30電気工学科
内田 忠良昭和 30電気工学科
浅井 利夫昭和 31電気工学科
小澤 昌夫昭和 31電気工学科
倉田 怜昭和 31電気工学科
辻村 尚明昭和 31電気工学科
新剛 実昭和 32電気工学科
岡野 修昭和 32電気工学科
水谷 安郎昭和 32電気工学科
森 千鶴夫昭和 32電気工学科
小川 朝男昭和 33電気工学科
熊谷 直孝昭和 33電気工学科
水野 鉄雄昭和 33電気工学科
森下 正三昭和 33電気工学科
鈴木 倭昭和 34電気工学科
森田 幸和昭和 34電気工学科
行本 貞夫昭和 34電気工学科
岸田 昌美昭和 35電気工学科
森田 甫之昭和 35電気工学科
大野 隆一昭和 36電気工学科
小田 征一郎昭和 36電気工学科
馬路 才智昭和 36電気工学科
増田 勝一昭和 36電気工学科
金山 重夫昭和 37電気工学科
川原 明彦昭和 37電気工学科
長谷 真宏昭和 37電気工学科
中司 修慈昭和 38電気工学科
牧 直樹昭和 38電気工学科
森田 公昭和 38電気工学科
八代 弘昭和 38電気工学科
岩間 紀男昭和 39電気工学科
服部 昭三昭和 39電気工学科
水谷 滉昭和 39電気工学科
毛利 博昭和 39電気工学科
岩沢 允昭和 40電気工学科
稲葉 次紀昭和 41電気工学科
中村 光一昭和 41電気工学科
丹下 正彦昭和 41電子工学科
佐野 周造昭和 42電気工学科
小泉 隆弘昭和 43電気工学科
佐々木 春生昭和 43電気工学科
重見 健一昭和 43電気工学科
堀尾 猛昭和 43電気工学科
牧野 正俊昭和 43電子工学科
川島 孝雄昭和 44電気工学科
永井 清隆昭和 46電子工学科
藤原 修昭和 46電子工学科
北村 正昭和 48電子工学科
中島 正敏昭和 48電子工学科
飯塚 圭亮昭和 49電気工学科
川出 和己昭和 50電気工学科
眞鍋 和人昭和 50電気工学科
河合 章昭和 50電気工学科
朝倉 吉隆昭和 51電子工学科
長崎 高帆昭和 54電気工学科
吉田 誠治昭和 54電気工学科
大江 準三昭和 54電子工学科
酒井 公孝昭和 54情報工学科
江川 孝志昭和 55電子工学科
山口 初一昭和 56電気工学科
石橋 豊昭和 56情報工学科
荻原 秀和昭和 56情報工学科
安藤 幹人昭和 57電気工学科
竹下 隆晴昭和 57電気工学科
谷本 弘二昭和 57電気工学科
堀尾 一也昭和 57電気工学科
菊間 信良昭和 57電子工学科
松尾 啓志昭和 58情報工学科
徳田 恵一昭和 59電子工学科
平野 智昭和 60電子工学科
神谷 昌宏昭和 63電子工学科
前田 芳伸昭和 63電子工学科
林 宏明平成 1電気情報工学科 (情報・通信)
原 延男平成 2電気情報工学科 (情報・通信)
川上 康子平成 3電気情報工学科 (情報・通信)
上廣 弥香平成 6電気情報工学科 (情報・通信)
太田 幹也平成 8電気情報工学科 (情報・通信)
岡山 恭久平成 8電気情報工学科 (情報・通信)
田中 美弘平成 9電気情報工学科 (情報・通信)
西部 正義平成 9電気情報工学科 (情報・通信)
和田 秀倫平成 9電気情報工学科 (情報・通信)

ページの先頭へ ↑

電影会ロゴ (シンボルマーク) コンテスト

電気情報工学科 助教授   菊間 信良 (Es,昭和 57 年卒)

応募作品 1

応募作品 1

応募作品 2

応募作品 2

平成9年度および10年度の電影会事業の一つとして電影会のロゴ(シンボルマー ク)コンテストを企画・開催いたしました.きっかけは,年1回の電影会会誌発行や インターネットWorld-Wide Webにおけるホームページの公開など対外的な活動が積極 的に行われるようになったことで,それらを飾る電影会のシンボルマークの必要性が 高まったことです.平成11年2月末日を締め切りとし募集しましたところ,3名の 在学生から計15作品の応募がありました.平成11年3月11日開催のクラス幹事 会で審査した結果,残念ながら入賞作品はなしということになり,引き続き平成11 年度も募集を行うことになりました.ただ貴重の時間を割いて応募してくれ,またコ ンテストを盛り上げたくれました3名の学生には今回特別に3位相当の参加賞を贈る ことにいたしました.この場をお借りしましてお礼申し上げます.

さて,コンテスト再開となりましたが,卒業生(電影会会員)も応募可能ですので 奮ってのご応募お待ちしております.応募要領の詳細は電影会のホームページをご覧ください.なお,右に主な応募作品をご披露いたします.

ページの先頭へ ↑

寄付募集のお願い

詳細は こちら をご覧下さい.

ページの先頭へ ↑

投稿記事の募集

電影会誌 7 号の記事を募集いたしますので,会員の皆様からの積極的なご投稿を電影会までお願いいたします.

ページの先頭へ ↑

最終更新 : 2006年 2月22日 (水) 19:57:18